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認知症とは
認知症とは
 脳に何らかの変化が生じ、記憶や判断力などが低下して日常生活に支障をきたすようになった状態を言います。
 75〜79歳の高齢者では15人に1人、80〜85歳では7人に1人、85歳以上では4人に1人が認知症であり、けっして稀な病気ではありません。
 「もの忘れ外来」で認知症と診断を受けた患者さんの約40%はアルツハイマー型認知症で、約30%は血管性認知症です。


≪アルツハイマー型認知症≫
 脳の委縮などによって記憶や判断力が低下し、軽症の頃からその人らしさが失われていきます。原因としては@アミロイドβ蛋白の沈着、A神経細胞の繊維の変化、B神経細胞脱落などの脳内の変化が考えられています。

≪血管性認知症≫
 脳梗塞や脳の血流の低下などによって記憶や判断力が低下し、怒りっぽくなったり活気がなくなったりします。また、難しいことがわかっても、簡単なことがわからないということがあります。

≪認知症の主な初期症状≫
 ・同じことを何度も言ったり聞いたりする
 ・物の名前が出てこない
 ・置き忘れやしまい忘れが目立つ
 ・時間や場所の感覚が不確かになる
 ・お金や薬の管理ができない
 ・以前あった関心や興味が失われる
 などです。

 以上は健常な高齢者にもときどき起こりうることで、この段階で認知症と気づかれることがほとんどありません。このために、「もの忘れ外来」を初診される方の多くは、すでに認知症が中等度のレベルまで進行しています。

≪早期診断と早期治療≫
 認知症は治療を早く開始することによって病気の進行を遅らせることが期待できるため、もの忘れが多くなったと感じたら早めに受診されることをお勧めします。「年だから仕方がない」とあきらめず、専門医による正しい診断と適切な治療をお受け下さい。
 妄想・興奮・暴言暴力・介護の拒否・不眠などはご家族が対応に困る症状です。これらはご家族の接し方や生活の工夫によって改善させることが可能ですが、薬物治療によっても改善させることが期待できます。


富田病院の「もの忘れ外来」は予約制です。初めて医師の診察を受けられる方はお電話でご連絡ください。詳しくは 診察までの流れ をご覧ください。